赤ちゃんの免疫力は、生まれた瞬間から徐々に発達します。
免疫力とは、体内に侵入する細菌やウイルスなどの異物と戦う力のことです。
赤ちゃんは、母親からの免疫成分（抗体）を胎内で受け取るため、生まれてからしばらくは母親の免疫力に頼る形になります。しかし、生後数ヶ月から自分自身の免疫系が働き始め、徐々に体内で抗体を作る能力が高まっていきます。生後6ヶ月頃からは、自らの免疫システムが本格的に働き始めるため、この時期のケアが重要です。

母乳は、赤ちゃんの免疫力を高めるための重要な栄養源です。母乳には免疫グロブリンや白血球が含まれ、これが赤ちゃんの免疫システムをサポートします。
特にママから初めて出る母乳（初乳）は、免疫に必要な成分が多く含まれているため、非常に重要です。
ミルクの場合でも、母乳に近い成分がしっかり入っているため赤ちゃんの大切な栄養源となります。

さらに、離乳食が始まると、バランスの取れた食事を提供することで免疫力を強化できます。たんぱく質と共にビタミンCやビタミンD、亜鉛などの栄養素を含む食品が免疫機能を助けます。

赤ちゃんが熱を出したときは、不安になりますがまずは慌てず冷静に対応することが大切です。
赤ちゃんの様子を観察し、水分補給をしっかり行いましょう。
母乳の方は母乳を少しずつでもこまめに飲ませたり、ミルクや白湯など、赤ちゃんが飲めるものをあげましょう。

発熱自体は免疫が働いている証拠であり、必ずしも悪いことではありません。
しかし、体温が38度以上の場合は注意が必要です。赤ちゃんを涼しい環境に保ち、薄着にさせて体温を調整しましょう。
また、冷えピタなどで首の後ろや脇の下など大きな血管が通っている部分を冷やすのも効果的です。

赤ちゃんの熱が3日ほど続いているなど長引いている場合や、以下の症状が見られるときは、すぐに医師に相談しましょう。

・38.5度以上の熱が24時間以上続く

・水分を取らない、ぐったりしている

・けいれんを起こす

・呼吸が浅い、息苦しそうにしている

これらの症状が見られたら、早めの医療機関の受診が必要です。

ママやパパは心配ですが、そんなときには赤ちゃんの手や背中を優しくさすったりして赤ちゃんを安心させてあげられるといいですね。

ベビーマッサージは、赤ちゃんの免疫力を高めるために有効です。マッサージを通じて赤ちゃんの血行が促進され、体内の細胞が活性化されます。その結果、白血球や抗体がより効果的に働くようになり、免疫システム全体が強化されます。
体温が1℃上がるだけで免疫力は【3〜4倍もアップする】と言われているため、ベビーマッサージで手や足先までポカポカと温かくなり、全身の血液の巡りが良くなることで、免疫力アップが期待されます。
さらに、マッサージ中に感じるリラックス効果が、ストレスホルモンの減少を促進し、免疫力をサポートします。

ベビーマッサージは、赤ちゃんと親とのスキンシップを深めるための素晴らしい方法です。肌と肌が触れ合うことで、オキシトシンという「愛情ホルモン」が分泌され、親子の絆が強まります。
赤ちゃんにとって、触れられることで安心感が生まれ、精神的にも安定します。
また、日常的にマッサージをすることで親も赤ちゃんの成長を実感でき、育児の喜びが増すでしょう。

初心者でも取り入れやすいベビーマッサージの手順を紹介します。まずは、手をしっかりと温めてから始めることがポイントです。以下の基本的なマッサージを行ってください。

①手足のマッサージ: 手のひらや足の裏を、
手のひら⇨手首に近い方から指先に向かって、ママの親指で優しく滑らせるように撫でる

足の裏⇨ママの親指で、赤ちゃんのかかとから指先に向かって、優しく滑らせるように撫でる

手のひら、足の裏には全身の反射区（ツボのようなもの）があるので、ここに触れることで全身を活性化。
免疫力も上がります。


②お腹のマッサージ: ママの手のひらで赤ちゃんのおへその周りを時計回りに優しくさする。
これは、赤ちゃんにとって気持ちの良い刺激となり、消化器系の機能もサポートします。

腸への刺激で便が出やすくなったり、幸せホルモンも出やすくなります。


③赤ちゃんの胸にママの両手のひらを乗せて温める。
胸をママの手で温めてあげることで、ウイルスや細菌をやっつけるT細胞が活性化、免疫力アップに繫がります。
寝る前にやってあげるのがオススメです。

赤ちゃんに安心感を与えるには、優しくリズミカルなタッチが大切です。
強すぎる刺激は逆に赤ちゃんを不安にさせることがあるため、圧をかけすぎないように注意しましょう。
また、マッサージ中は赤ちゃんとアイコンタクトを取りながら、声をかけることも効果的です。
「気持ちいいね」「安心してね」といった優しい言葉がけをすることで、赤ちゃんが安心してリラックスできる環境を作り出せます。

優しくタッチをするだけなら、生後1ヶ月から行うことが可能です。

ママのお腹から出てきたばかりの赤ちゃんを、ママのタッチ（手）で安心させてあげましょう。

免疫力を高めるためには、規則正しい生活が欠かせません。
赤ちゃんの成長に合わせて、適切な睡眠時間を確保し、"体内のリズム"を整えることが大切です。
十分な睡眠は免疫機能を向上させ、成長ホルモンの分泌も促進します。
また、定期的な日光浴や軽い運動も免疫力の向上に効果的です。
日中に外気に触れることで、体内のビタミンD生成が促され、免疫が活発に働くようになります。

朝日を浴びて起きて、お腹を満たしたらお散歩に日光を浴びる、体を動かす。
体を動かしたらお腹が空いて、たくさん食べたら眠くなる…。
良い循環が生まれます。

育児において、ストレスを軽減することも赤ちゃんの免疫力に良い影響を与えます。
ストレスが増えると、赤ちゃんの体内でもコルチゾールというストレスホルモンが分泌され、免疫力が低下してしまいます。

親がリラックスした状態で育児を行うことで、赤ちゃんも安心感を持ち、健やかに成長します。ご飯の準備、洗濯、掃除、片付け、24時間休みなしの家事と子育てですが、そんな中でも無理をせず、周りのサポートを受けることも大切なポイントです。

ママの笑顔が赤ちゃんの幸せ、ベビーマッサージでママが笑顔で過ごせるお手伝いをしていきます。